学生生活


1. 2学期制と長期休業
前期(4月~9月)、後期(10月~3月)の2学期制を実施しています。
長期の休業として夏季休業(8月10日頃~9月25日頃)、冬季休業(12月25日頃~1月7日頃)、
学年末・春季休業(3月20日頃~4月5日頃)、他に後期の期末試験終了後の3月初旬~3月20日頃
までは休業日となっています。

2. 授業時間
90分授業(1コマ・2時間と数える)を実施しています。
授業時間は通常下記のとおりです。
1限目:9:00~10:30
2限目:10:40~12:10
(昼休み 50分)
3限目:13:00~14:30
4限目:14:40~16:10

3. くさび型カリキュラム
1年生は、
・一般科目(国語・英語・社会・数学・理科など)は、入学学科に分かれないクラス(混合学級)、
・専門科目は、入学学科に分かれたクラス
で学び、2年生~5年生は入学学科に分かれたクラスで学びます。
平成30年度・前期の物質工学科の時間割(下図)を見て分かるように、低学年では一般科目(黄色塗)
が多く、学年進行と共に一般科目が減って、専門科目(青塗)が増えていきます。
このようなカリキュラムは、教養教育(一般科目)と専門教育(専門科目)を有機的に関連させ、
知識や能力をスパイラルアップさせる「くさび型カリキュラム」と呼ばれているものです。
このような「くさび型カリキュラム」は高専教育が始まった約50年前から実施されており、
高専教育の特徴となっています。身の回りに起こる様々な出来事を化学の視点で学びます。
将来、バイオテクノロジーの研究者になりたい人も機能性材料の研究者になりたい人も、
大規模化学プラントを操るエンジニアもこの基礎があってのものです





                         図 本科学年ごとの授業時間割(参考として)

4. 授業形態
授業は、講義・実験・研究に大きく分けられます。
講義:物質工学科では4,5年次に「材料工学コース」と「生物工学コース」に分かれますが、
   両コースに必要な科目は「共通」で学びます。本格的に専門教育が始まる2年生からの共通科目としては、
   分析化学・無機化学・有機化学・物理化学・化学工学・生化学などです。
   「材料工学コース」では、材料化学・材料工学・反応工学など、
   「生物工学コース」では、微生物学・食品科学・分子生物学などを必修科目として学び、
   5年次には「共通」や「コース」には選択科目も用意されています。
   ほとんどの科目が中学や高校と同じような教室での座学になっています。

実験:講義で得た知識を真に身に付けることを目的に、2年生の物質工学実験Ⅰでは分析化学実験と無機化学実験が、
   3年生の物質工学実験Ⅱでは有機化学実験と生物化学実験が、4年生の物質工学実験Ⅲでは物理化学実験と化学工学実験が
   行われています。さらに、4,5年生のコースではコースに特化した実験が行われています。
   物質工学科は建物としては、各4階建ての物質工学科棟と物質工学科新棟の2棟があり、
   その中に、一度に40人が実験できる実験室が3部屋、20人が実験できる実験室が3部屋あり、
   数名がグループを作って実験を行い、実験結果を基に報告書(レポート)を作製することで、
   報告書(レポート)作成能力も養成しています。

 
物質工学科棟は2棟で構成されています。
右奥:本棟 、 左手前:新棟
本棟にある学生実験室です。こちらでは、
主に本科3年生の学生実験を行っています。
新棟にある実験室です。こちらでは専門性の高い
学生実験を行っています。


研究:5年生では教員1人当たり3名程度の学生が配属されて、ほぼ1年間卒業研究に取り組みます。学生実験は、講義で得た知識(結果が分かっている事柄)を実践を通してさらに深く学びますが、卒業研究は結果が分かっていない事柄について、過去に報告されている手法や新しく考案した手法を使って、何度も実験を繰り返すことで解き明かしていくといった論理的な思考力を育成するものです。卒業研究も学生実験と同じように結果を卒業研究論文といった報告書にすることにより報告書の作成能力を育成し、さらに卒業研究発表会で口頭発表することでプレゼンテーション能力を育成しています。なお、教員は各自が個室の教員室を持ち、卒業研究も教員に割り当てられている卒業研究室で行われています。

   
教員室は、全員個室です。学生さんが勉強も含め相談しやすい環境が整っています。卒業研究などで使う実験室も各教員ごと個別に所有しています。


5. その他の学生生活
 授業以外でも、「優れた実践力と豊かな人間性、創造性を備え、社会の多様な発展に寄与できる技術者を育成する」といった本校の基本理念の元、種々の取り組みが行われています。代表的な取り組みとして、1年生では4月に1泊2日の新入生オリエンテーション合宿研修、2年生では10月末に日帰りの校外研修(学科の学習内容に関連した企業の見学)、3年生では10月末の1週間、主に九州方面や関東方面への研修旅行(最初の3日間は学科の学習内容に関連した企業の見学、残りは各自で計画を立てた自主研修旅行)、4年生では夏季休業中に1~2週間のインターンシップ(企業または大学の研究室)、4年生の末には県内外の企業(約200社)を招いての企業説明会や県内外の大学(約10校)の教員による大学・大学院説明会があり、5年生の前期の就職・進学先の決定に繋げています。詳しくは、本校ホームページの教育・学生生活をご参照ください。
 なお物質工学科では、以前から「放射線概論」といった授業科目があり、さらに2011年東日本大震災後の原子力発電所の安全確保状況や再生可能エネルギーの利用促進への理解を目的として、2年生の9月末に石川県の志賀原子力発電所、志賀太陽光発電所、福浦風力発電所の見学も行っています。

2年生の志賀太陽光発電所と福浦風力発電所を見学している様子です。 

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